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監修:山根一城(株式会社ポテンシャライト代表取締役CEO / 業界20年)

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PMブログ

PM blog

定義

PMブログとは、プロジェクトマネージャーが現場で得た知見や失敗、進め方を記事として発信する媒体、あるいは読み手がそうした情報を集めるために参照するブログを指します。対象は進捗管理やステークホルダー調整といった実務から、キャリアの選び方まで幅広く、読む側の情報収集と、書く側の経験整理という二つの使われ方があります。

詳しい解説

「pm blog」と検索する人は、大きく二つの立場に分かれます。一つは、進捗が遅れている、ベンダーとの調整が難しいといった具体的な困りごとを抱え、他のプロジェクトマネージャーがどう切り抜けたかを知りたい読み手です。もう一つは、自分の経験を記事にして残したい、あるいは発信を通じて社外に名前を知ってもらいたい書き手です。

この二つは求めるものが違います。読み手が欲しいのは、WBSの切り方やキックオフの進め方など、明日の仕事にそのまま使える具体です。書き手が気にするのは、どのテーマなら自分の経験が差別化になるか、どう書けば読まれるかです。PMブログという言葉を扱うときは、まずどちらの立場で向き合っているかを区別すると、必要な情報にたどり着きやすくなります。

注意したいのは、プロダクトマネージャー(PdM)の発信と混在しやすい点です。プロジェクトマネージャーの関心は納期・品質・コストの両立や関係者の合意形成にあり、プロダクトの仮説検証とは軸が異なります。読む記事を選ぶときも、自分で書くときも、どちらの職種を前提にしているかを確かめておくと、内容がぶれにくくなります。

読む側の使い方 — 選ぶ軸と読み方

読み手としてPMブログを使うなら、記事を「書き手の立場」「扱う工程」「抽象度」の三つの軸で見分けると、必要な記事に絞り込みやすくなります。

  • 書き手の立場で見る
    発注側のプロジェクトマネージャーか、SIerやSESの受注側か、PMOの立場かで、同じ進捗遅延でも打ち手が変わります。自分の環境に近い書き手の記事ほど、そのまま参考にしやすい傾向があります。
  • 扱う工程で見る
    要件定義のまとめ方、基本設計のレビュー、結合テストの進め方など、記事が焦点を当てている工程を確認します。いま自分がつまずいている工程と一致する記事から読むと、回り道が減ります。
  • 抽象度で見る
    考え方の整理なのか、具体的な成果物のテンプレートや手順なのかを見極めます。急いで手を動かしたいときは後者、方針を立て直したいときは前者が向きます。

読むときのつまずきは、一つの記事の主張をそのまま自分のプロジェクトに当てはめてしまうことです。前提となる体制や規模が違えば、同じやり方が合わないこともあります。複数の書き手の記事を並べて、共通して語られている部分を自分の判断の土台にすると、偏りを減らしやすくなります。

書く側の進め方 — テーマ選びから記事の形まで

書き手としてPMブログを続けるなら、順序は「テーマを一つに絞る」「経験を具体で書く」「読み手の次の一歩を示す」の流れが扱いやすいです。

まずテーマは、自分が実際に関わった工程や役割に寄せます。たとえばベンダーコントロールで苦労した経験があるなら、ステークホルダー調整や変更管理といった近いテーマに絞り、守備範囲を広げすぎないほうが、一本ごとの密度が上がります。

次に、記事の中身は一般論ではなく具体で書きます。どの会議で、誰に、どの資料を使って、何を合意したか。進捗会議の前にどんな一覧を用意したか。こうした手順や成果物の名前まで踏み込むと、同じ立場の読み手に届きやすくなります。守秘には注意が必要で、企業名や個別の案件が特定される情報は外し、進め方の型として一般化して書くのが基本です。

最後に、記事の終わりで読み手が次に何をすればよいかを一言添えます。つまずきやすいのは、書き手が自分の達成談だけを並べてしまうことです。失敗やうまくいかなかった判断も書くほうが、読み手にとっては参考になり、結果として信頼にもつながりやすくなります。

つまずきどころと隣接する発信との違い

PMブログに取り組むとき、よくあるつまずきを先に知っておくと続けやすくなります。

  • 続かない
    完璧な記事を目指して着手が重くなるのが典型です。扱う工程を一つに絞り、短くても具体がある記事を出すほうが、積み重ねやすい傾向があります。
  • 一般論で終わる
    どの本にも書いてある説明だけでは、読み手に残りません。自分が現場で迷った場面と、そのときの判断を添えると、記事の輪郭がはっきりします。
  • 職種がぶれる
    プロジェクトマネージャーの話のつもりが、途中からプロダクト開発の話に移ってしまうことがあります。読み手の期待とずれるので、主題を一つに保ちます。

隣接する発信との違いも整理しておきます。職務経歴書は採用担当に向けた実績の証明であり、自分の棚卸しが目的です。SNSの短い投稿は反応の速さが利点ですが、手順や背景まで書き込むには窮屈です。ブログはその中間で、一つのテーマを順を追って説明できる点に向いています。発信の目的がキャリアの転機づくりなら、ブログで考えを整理し、経歴書で実績に落とし込むという役割分担が考えられます。

PMキャリアでの活かし方

PMブログは、読む側としても書く側としてもキャリアの材料になります。読む側なら、自分が次に挑みたい工程や立場の記事を集めることで、いまの職域の外にある仕事の進め方を具体的にイメージできます。これは職域を広げたいときの下調べとして役立ちます。

書く側に回ると、発信そのものが経験の棚卸しになります。どの工程で何を判断してきたかを言葉にする作業は、職務経歴書の整理や面接での説明にそのままつながります。すぐに読まれなくても、自分の強みを言語化した記録が残ること自体が、キャリアの転機で効いてくる場合があります。無理のない頻度で、一つのテーマを掘り下げるところから始めるのが現実的です。

よくある質問

PMブログはプロダクトマネージャーのブログとは違うのですか。

この用語集ではPMをプロジェクトマネージャーとして扱います。プロジェクトマネージャーのブログは納期や品質、関係者の調整といった進行の実務が主題です。プロダクトマネージャーの発信とは関心の軸が異なるため、読むときも書くときもどちらを前提にしているか確かめると内容がぶれにくくなります。

PMブログを書くとき、守秘の面で気をつけることは何ですか。

企業名や個別の案件が特定される情報は外すのが基本です。関わったプロジェクトの固有名詞や社内の数値には触れず、進め方の型や判断の考え方として一般化して書きます。具体性は、工程名や成果物の名前、会議での役割といった形で出すと、守秘を守りつつ密度を保ちやすくなります。

読む側として、信頼できるPMブログをどう見分ければよいですか。

一本の記事だけで判断せず、書き手の立場や扱う工程が自分の環境に近いかを確認します。成功談だけでなく、うまくいかなかった判断や前提条件まで書かれている記事ほど参考にしやすい傾向があります。複数の書き手で共通して語られる部分を、自分の判断の土台にするとよいでしょう。

山
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